公開日:2025.08.13
更新日:2025.08.13
梨の旬と選び方完全ガイド|甘さ・鮮度・保存方法まで徹底解説
みずみずしくて甘い梨は、老若男女を問わず人気の高い果物です。非常に多くの品種があり、それぞれ味わいや食感、旬の時期が異なるため、選び方次第でそのおいしさは大きく変わります。
ここでは、和梨・洋梨・中国梨の違いや代表的な和梨の特徴、鮮度を見極める選び方のコツ、保存方法まで解説。
好みにぴったりの梨を見つけたい方は、ぜひご確認ください。
01.
梨の種類は3タイプ
梨と一口に言っても、和梨・洋梨・中国梨の3種類に大きく分けられます。
一般的に、梨といった時にイメージされるのが日本原産の和梨です。国内でも一番多く栽培されている梨で、みずみずしさとシャリシャリした食感を楽しめます。
皮が緑がかった「青梨」と、褐色に近い「赤梨」に分けられますが、赤梨が一般的です。
洋梨は、下が膨れあがったひょうたん型をしています。「ラ・フランス」が代表的な洋梨で、滑らかな舌触りや香りの良さが魅力です。
中国梨は、洋梨のような見た目と、和梨のような食感を持っている種類です。日本では流通量の少ない希少な品種で、お店で見かけることはほとんどありません。
02.
代表的な和梨の種類と旬の時期
和梨は、早生(7月下旬~8月頃)、中生(8月下旬~9月頃)、晩生(9月下旬~10月以降)と、品種によって収穫時期が分かれ、甘さや酸味、食感も異なります。
代表的な和梨の種類と、旬の時期や特徴をご紹介するので、梨選びの参考にご活用ください。
幸水
8月上旬から出回る品種で、和梨の中でも特に人気があり生産量の多い品種です。強い甘みと、適度な酸味のバランスが楽しめます。果汁が豊富で、かじった瞬間にあふれるジューシーさも魅力です。
豊水
8月下旬から9月にかけて出回る品種で、幸水の次に多く生産されています。名前の通り、果汁が多いのが特徴です。
甘さと酸味のバランスも良く、シャリっとした食感が楽しめます。
新高梨
9月下旬から10月にかけて旬を迎える品種です。1個が1kgを超えることもある大玉で、贈答用としても人気です。
上品な甘さと控えめな酸味、シャリシャリした食感を楽しめます。保存性に優れているのも特徴です。
あきづき
9月中旬から10月にかけて出回る中生品種で、酸味はほとんどありません。強い甘みやたくさんの果汁、シャリシャリした食感など、幸水や豊水の魅力を掛け合わせた特徴を持っています。
にっこり梨
晩生品種で、10月下旬から11月にかけて楽しめます。非常に大きいサイズと強い甘み、ジューシーな味わいが特徴です。保存性が高く、贈り物にも適しています。
かおり梨
9月上旬から10月上旬頃に旬を迎える品種で、名前の通り豊かな香りが特徴です。上品な甘みとみずみずしさが楽しめます。
生産量が少なく、お店で見かけるのはまれな希少品です。
甘太梨
10月頃に旬を迎える晩生品種で、名前の通り甘さが際立つ濃厚な味わいが魅力です。シャキシャキした食感と適度な酸味があり、さっぱりした後味を楽しめます。
まだら模様の皮も特徴的です。
秋のほほえみ
千葉県鎌ケ谷市で生まれた品種で、9月に旬を迎えます。あきづきを親に持つため甘みが強く、見た目も美しいのが魅力です。
生産量がまだ多くないことから、希少な品種となっています。
南水梨
10月頃に旬を迎える晩生品種です。梨の中でも特に甘みが強く、ジューシーさも抜群。保存性にも優れており、常温でも1カ月ほど保存できるとされています。
甘みの強い梨を探している方におすすめです。
秋ゴールド
9月から10月頃に旬を迎える品種で、たっぷりの果汁のジューシーさと甘みを楽しめます。酸味は控えめなので、梨特有の酸っぱい味わいが苦手な方にもおすすめです。
二十世紀梨
青梨の代表格で、8月下旬から9月頃に旬を迎えます。爽やかな酸味とすっきりした甘さが特徴で、シャキシャキとした食感が楽しめます。
見た目が美しく、贈答用にも人気です。
王秋梨
晩生品種で、10月下旬から11月にかけて出回ります。果肉はやわらかいものの食感はシャリシャリしていて、甘みも強いのが特徴です。保存性も高いため、長く楽しむことができます。
栽培が難しいとされ、生産量が少ない希少な品種です。
03.
おいしい梨の選び方
せっかく買うからには、少しでも新鮮でおいしい梨を選びたいもの。品種によって細かな違いはあるものの、基本的には次のポイントを確認しながら選ぶと、おいしい梨を選びやすくなります。
全体的な大きさや形
おいしい梨は、見た目の大きさや形から判断できます。同じ品種であれば、できるだけ大きいものを選びましょう。大きさが同じ場合は、持った時にずっしりと重みを感じる方が水分が多く、おいしく食べられるとされています。
形は全体的に丸みを帯びてふっくらしており、いびつな形になっていないものがおすすめです。
梨は、軸側よりもお尻側(軸の反対側)の方が甘みが強いとされています。部位ごとに食べ比べてみてはいかがでしょうか。
皮の色
色味もポイントです。基本的には、青梨であれば黄色がかってきているもの、赤梨であればお尻の部分まで赤みが出てきているものが食べ頃と考えられます。
併せて、皮に張りがあるか、色ムラができていないかといった点も確認しておきましょう。
軸
梨は追熟(収穫後も成熟が続くこと)しない果物です。
しかし、収穫後も実に含まれる糖や水分を使って呼吸をしているため、時間が経つと甘さとみずみずしさが減っていきます。
軸が乾燥していない梨は新鮮なので、軸の状態も確認してみてください。
手触り
食べる前に、手触りも確認しておきましょう。食べ頃になった梨は、表面のザラっとした感じが減り、ツルツルした感触になります。
品種によって手触りは異なるため難しいですが、甘い梨を食べたい方は、ザラザラ感が少ないかどうかを調べてみるのがおすすめです。
産地
梨は日本各地で栽培されています。地域ごとに気候や土壌といった育生条件が異なるため、栽培される品種も少し変わります。主な産地と栽培されている品種は、以下のとおりです。
【千葉県】
国内有数の梨の産地で、幸水や豊水、あきづき、かおりなどのさまざまな品種が栽培されています。
【長野県】
千葉と並び、多くの梨を生産しています。豊水やあきづき、新高梨、にっこりなどが主な品種です。
その他にも、茨城県や福島県、栃木県、鳥取県、新潟県、熊本県、大分県などが、主な梨の産地です。
04.
鮮度を保つ保存のコツ
おいしい梨を選べても、保存方法によってはおいしさを逃してしまいます。鮮度を保つために、梨の保存方法のコツも覚えておきましょう。
常温保存
ご紹介したとおり、梨は追熟しない果物です。そのため、すぐに食べる場合以外は常温保存は避けた方が良いでしょう。
常温保存する場合は、風通しが良く直射日光の当たらない冷暗所で、1つずつ新聞紙などに包んだ状態で保存し、できるだけすぐに食べきることを心がけてください。
冷蔵保存
梨のおいしさを保ちたい場合は、冷蔵庫の野菜室に入れて冷蔵するのがおすすめです。
具体的な期間は品種によって異なるものの、1週間程度を目安に食べきると良いでしょう。
冷蔵保存する際は、キッチンペーパーまたは新聞紙とラップで梨を1つずつ包み、さらにポリ袋に入れておくと乾燥を防げます。
この時、軸側を下に向けておくと鮮度を保つことが可能です。
すでにカットした梨に関しては、しっかりとラップで包んで保存することがポイントです。
冷凍保存はできる?
冷凍保存も可能です。冷凍することで、1カ月ほどまで保存期間を延ばせます。
丸ごとでもカットしてからでも冷凍できますが、いずれもラップに包んでから保存袋に入れて冷凍しましょう。
ただし、冷凍した梨は食感が変わってしまいます。冷凍した梨は半解凍または解凍せずにそのまま食べるか、ジュースのようにするのがおすすめです。
05.
好みに合わせて選べるのが梨の魅力
梨は和梨・洋梨・中国梨の3種類に分かれます。その中でも和梨は品種が豊富で、旬の時期や味わいもさまざまです。好みに応じて品種を選べるのも、梨の魅力といえるのではないでしょうか。
旬の梨をおいしく味わうために、ぜひ今回のポイントを参考にしてください。
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