関東地方を中心に、お中元のギフトは7月1日から15日の間に贈ることが一般的です。ただし、お中元の具体的な時期には地域差があります。
ギフトを贈る前に、地域ごとのお中元の時期を確認しておくと安心です。

「お中元を贈ろうと思っていたものの、気づいたら時期が過ぎていた」という経験を、一度はしたことがあるかもしれません。お中元の時期を過ぎてしまった場合は、のし紙の「表書き」を変えれば対応できます。

梅雨明けから8月7日頃までは「暑中見舞い」、8月7日頃～8月末（地域によっては9月上旬）までは「残暑見舞い」とのし紙に書いてギフトを贈りましょう。

近年は暑い日が増えているとはいえ、9月中旬や下旬になると、残暑見舞いでも季節外れな印象を与えかねません。季節感の薄い品物を「御礼」として贈るか、年末に「お歳暮」として改めて贈り物をすると良いでしょう。
お歳暮は1年間の感謝の気持ちを表すものなので、お中元と兼ねることができます。

お中元の時期がちょうどお盆と重なるのは、日本の伝統行事と関係しています。お中元は、中国の「中元」という祖先供養の行事が起源で、日本では仏教の「お盆」と結びつきました。どちらも旧暦7月15日前後に行われていたため、自然と贈り物をするタイミングもお盆の時期となったのです。

また、親族や知人が集まるお盆は、直接感謝の気持ちを伝えやすい時期でもあります。こうした背景から、お中元は単なるギフトではなく、日頃の感謝やご縁を大切にする風習として根付いています。

お中元を贈るからには、相手に少しでも喜んでもらいたいもの。贈る時期に加えて、マナーもわきまえておくと安心です。
お中元の時期と一緒に知っておきたい、一般的なマナーをご紹介します。

お中元の相場は？

自分の年齢や立場、相手との関係なども関係するため、一概にいうことはできませんが、お中元の相場は3,000円～5,000円ほどとされています。
特にお世話になっている人には、相場を超える贈り物をするのも良いでしょう。
ただし、高価すぎるものは相手に気を遣わせてしまうかもしれません。相手の負担にならないように、1万円程度を上限に贈り物を選ぶことをおすすめします。

表書きや水引の種類

お中元のギフトにはのし紙をかけるのが基本です。のし紙の表書きや水引もルールがあるので、覚えておきましょう。
【表書き】

贈り物の目的や用途を伝えるのが表書きです。のし紙の上側（水引の上）に記載します。時期によって「お中元（御中元）」や「暑中御見舞（暑中御伺い）」「残暑御見舞（残暑御伺い）」を使い分けてください。目上の人には「御見舞（見舞い）」ではなく「御伺い」を使うと丁寧です。

【水引】


贈り物にかける飾り紐が水引です。色や結び方にいくつか種類がありますが、お中元は何回あっても嬉しいお祝い事なので、何回も結び直せる紅白の蝶結び（花結び）を使います。
結び切りという水引の結び方もありますが、一度結ぶとほどけないことにあやかり「一度限りであって欲しいこと」に使われるものです。お中元で使うのは控えましょう。

喪中の相手に贈ることはできる？

基本的には、自分や相手が喪中だとしても、お中元は贈ることができます。気になる方は、四十九日が過ぎているかを確認してみてください。四十九日が明けていないのであれば、贈り物は控えた方が良いでしょう。

「四十九日とかぶっているものの、お世話になっているので贈り物をしたい」というときは、お中元の時期を過ぎてから暑中見舞いや残暑見舞いとして贈ることをおすすめします。

また、喪中の相手に贈り物をする際は、祝い事で使われる紅白の水引や、おめでたいイメージの品物は控えることもポイントです。

たくさんの選択肢があると、ギフト選びは迷ってしまうものです。お中元に何を贈れば良いかわからないときは、暑い夏にぴったりの、季節の商品を選んでみてはいかがでしょうか。

お中元は、地域によって時期が異なります。地域ごとの時期に気を配れることで、より相手に喜んでもらえるでしょう。不安な方は、多くの地域でお中元の時期に当たる7月15日頃に届くように手配することをおすすめします。

お中元の時期に間に合わなかったときは、暑中見舞いや残暑見舞いとしてギフトを贈るのも良いでしょう。
地域ごとの違いを確認して、相手に喜んでもらえるギフトを贈りましょう。

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