快気祝いとは、病気が治ったことの報告を兼ねて、お見舞い品をくれた方やお世話になった方、心配をかけた方などに感謝の気持ちを伝えるギフトです。
「回復したのでこちらは大丈夫です」という意味合いが含まれています。

快気祝いと似た場面で使われる言葉は他にもいくつかありますが、それぞれ意味が異なるため使い分けに注意しましょう。

【快気内祝い】
退院したものの完治までは至っておらず、これからも療養や通院を続ける方が、お見舞いをしてくれた方に贈るギフトです。快気祝いと言葉が似ているので、使い分けに注意する必要があります。

【全快祝い】
回復した方を祝うための贈り物です。基本的には家族や親しい友人が、入院していた方に対して贈ります。

【退院祝い】
入院していた方に対して、回復したことを祝うために贈るギフトです。全快祝いとは異なり、体調が万全に戻っていなくても使えます。

【お見舞御礼】
お見舞いをしてくれた方に、自分が回復したことを報告するための贈り物です。快気祝いと意味合いは似ていますが、完治していない状態でも贈ることができます。

快気祝いを贈る際は、基本的なマナーを押さえておく必要があります。以下のマナーを踏まえて、相手に失礼のない贈り物をしましょう。

快気祝いを贈るタイミング

快気祝いを贈るタイミングは、退院から1週間～2週間以内が目安とされています。ただし、快気祝いは完治・全快したことを伝えるための贈り物なので、慌てる必要はありません。体調が万全に戻ってから、快気祝いの準備を行いましょう。

病気やけがの種類にもよりますが、どうしても早めに状況を伝えたい時は快気内祝いやお見舞御礼としてギフトを贈るのがおすすめです。
また、快気祝いを贈る際は、品物に加えて手紙も添えると、より丁寧な印象を与えられます。

予算の目安

快気祝いの予算相場は、お見舞いとしていただいた品物の3分の1から半額程度です。4,000円のお見舞いをいただいたのであれば、1,300～2,000円程度の品物がお返しの目安になります。

特にお世話になった方や親しい友人など、関係性によっては予算を上げても問題ありませんが、あまりに高額なお返しだと相手に気を遣わせてしまう恐れがあります。
お互いに無理のない範囲で予算を決めてください。

ギフトは誰に贈れば良い？

快気祝いは、お見舞いの品をくれた方や、お世話になった方、励ましてくれた方などに対する感謝の気持ちを込めた贈り物です。お見舞いをくれた人はもちろん、病気の間支えてくれた家族や友人、職場の同僚なども贈る相手に含まれます。
とはいえ、お世話になった方全員に贈るのは現実的ではないかもしれません。相手との関係性や、自身の状況なども踏まえて、贈る相手を決めましょう。

注意したいのが、看護師や主治医などの病院に勤める医療関係者です。医療関係者は、病院の規則で贈り物の受け取りが禁止されていることもあります。無理に贈り物をするのではなく、手紙などで感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。
どうしても贈り物をしたい時は事前に確認したうえで、病院内のスタッフで分け合えるものを用意するのがおすすめです。

表書きや水引の種類

快気祝いをはじめ、フォーマルな贈り物はのしと水引が印刷された「のし紙」で包む必要があります。
水引にはいくつか種類がありますが、快気祝いでは紅白で結び切りの水引を選ぶのが基本です。

「祝い」とはいえ、病気やけがそのものは何度も繰り返したいものではありません。そのため、「二度と起きて欲しくない」という意味を込めて結び切りを使います。
お中元やお歳暮などで使う蝶結びの水引は「繰り返しあって良いこと」を意味するため、快気祝いで使うのは避けてください。

水引の上側に書く表書きは「快気祝」や「御礼」として、水引の下側に贈り主の名前を記載しましょう。全快していないのであれば、表書きは「御見舞御礼」や「快気内祝い」とします。
本来、表書きは毛筆で書くのが正式ですが、筆ペンやサインペンを使うことも可能です。
ただし、ボールペンを使うのは控えた方が良いでしょう。

贈り物の選び方にも注意が必要です。快気祝いでは「病気を後に残さない」「病気を水に流す」といった意味を込めて、消え物や洗い流すものが選ばれる傾向にあります。
食べ物や飲み物、洗剤、石けんなどが例です。

反対に、鉢植えの花や寝具類は「寝付く（根付く）」「寝込む」というイメージにつながるため、快気祝いには適していません。
「縁切り」につながる刃物のように、縁起が悪いとされる品物も避けた方が良いでしょう。

また、現金や商品券、ギフトカードも、お返しにはふさわしくありません。特に、目上の方に現金や商品券を贈ると「生活の足しにしてください」と受け取られてしまう恐れがあります。

具体的に、快気祝いにはどのようなギフトが適しているのでしょうか。快気祝いのギフト例をご紹介するので、品物選びの参考にしてみてください。

快気祝いは、病気やけがのお見舞いに対して、感謝の気持ちを伝えられる贈り物です。お世話になった方にしっかり気持ちを伝えるために、マナーを守ることを心がけましょう。
特に、品物の選び方や表書きの書き方などを間違えると、相手に不快感を与えたり、自分の状態を勘違いされたりすることも考えられるため注意が必要です。

ご紹介した内容を参考に、相手の喜ぶ快気祝いを用意してください。

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